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猫が好きなんです Catsmemory

我が家の猫達の記録です。個人で出来る範囲の保護活動を行っています。

ルーシー失踪記完結

カレンダーを見てもう4月か3月の記憶がほとんどないなぁとふと思いました。今回の記事でルーシーの失踪記は完結です。1キロ減った体重も今では半分ほど戻り触ったらゴツゴツ感をあまり感じなくなりました。本人もすっかり落ち着き穏やかに生活しています。

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さて、保護して連れ帰ったその週に佐世保でとてもルーシーのことを気にかけてくださっていたおじいさんに見せに行きました。たまたま着いた時に出かけられており近所に御親戚の方が住まれているということを知っていたので連絡を取ってもらい、急きょ戻ってきていただきました。ご夫婦でずっと心配してくださっており涙ぐみながら「ルーシーちゃん、よかったよかった」と何度も声をかけてくださいました。2時間ほどお話をして帰ることに。車内でやっと仕事が全部終わったねとようやく気持ち的にゆっくりすることが出来ました。

今回里親を募集して結局このような結果になってしまったので里子に出すということはしませんでしたが、実はトライアル終了予定日に連れて帰るつもりでいました。理由は飼育環境がこちらが出した条件とかけ離れていたから。里親探しをずっとしてきている知り合いが、単身者やカップルには絶対に猫は渡さないと言われていましたが私は家族でも捨てる人はいるし、独身者でもきちんと飼っている人もいるのだからと「単身者可」で募集をしていました。今回はカップルで同棲中の人でした。希望者は猫の飼育経験もあるし、相手も犬をずっと飼ってきているから大丈夫だと思っていましたが、そこが間違いでした。面談の時に慣れるまではケージを使うと言っていたので必要ないと思うけれど言いましたが、トライアル期間中だけケージを貸し出しました。ほぼ毎日ラインでやりとりをしていましたが、トライアルが終わった後もケージは引き続き使うつもりだと連絡が来たので理由を聞いたところ「ソファでつめとぎをする」「台所に登る」など猫としては当たり前のことが犬しか飼ったことがない人には我慢が出来なかった様子。

仕事中はもちろん夜寝る時もケージに入れており、自由に部屋を動けるのは数時間だけということが分かりました。まず猫として当たり前の行動をしているということを伝えケージに入れっぱなしだと夏は熱中症になりやすいというデメリットも伝え、爪とぎ対策など色々アドバイスしましたが、8割方連れて帰るという方向に気持ちは向いていきました。やり取りを続けていくうちに絶対に連れて帰るという極めつけの事が分かりました。希望者が猫は自由にさせて飼うもの、ケージに入れっぱなしはかわいそうと相手に伝えたところ「自分たちが部屋にいない時に外に出しておくのは心配。かわいそうとかそんな問題ではなくしつけの一貫として人がいない時はケージに入れる」と聞かなかったそうです。それを聞いてドン引きでした。すぐにでも引き取りにいきたかったけれど中々いける時間もなかったし、ケージを乗せるためにレンタカーも借りないといけない。期限まであと3日だから我慢しようと決めていたところ最終日に逃がされたというのが真相です。

猫と犬は全く違う動物って動物番組なんかでも結構言われているのに、まさか犬と同じように猫を飼おうとしているなんてと無知さに呆れ果てました。ネットもあるのに飼育書とか読んで勉強するつもり一切ないんでしょうね。希望者の方もかわいそうだと思いながらも、彼の言うことには反論できずケージに入れていたようです。知り合いにこのことを伝えたところ、「自分がカップルに猫を渡さない理由の一つに、このような感じで彼に意見できない人が多く猫が不幸になるケースが多いから」と言われました。

そして逃がされずっと探しはしていたようですが、4年間一緒に生活してきた私たちと、1週間しか一緒に暮らしていない希望者の間に「探し出す」という気持ちに温度差があるのは当然ですよね。保護するまで本当に費用がかかりました。高速代、ガソリン代、ペット探偵費用。何も契約書を交わしていないので一切請求はしませんでした。したところでトラブルになりそうなのは目に見えてますし。本当は逃がしたと聞いた時にものすごく責めたかったですけどね、そんなことして探すということを一切放棄されるとこちらも困りますし。本当によく耐えたと思う。家族間でもお互いイライラしていて大喧嘩になったこともありました。

今回の経験から色々意見があると思いますが、里親を募集する時は必ずトライアル期間を設けた方がいいと私は思う。逃がされるなんて夢にも思っていなかったけれど、最悪の状況になった時の金銭的負担についてなどもきちんと話をし書面で残しておくことが大事だなと思いました。

そして犬しか飼ったことがない人に猫を渡す時は本当に注意してください。色々な人と話をして中にはこのように犬と同じようにしつけようとする人がいるそうです。里親募集するにあたってやっておいたほうが良いことを全てやったのに(細かい募集要項、面談、家の中の確認)これだけでは不十分だったのか。他にしなければいけないことがあったのか。猫の将来が自分の手にかかっていると思うと怖くて怖くてたまりません。無事に帰ってきたから今は穏やかにブログを書けているけれど、最悪のことを考えるとゾッとします。無事に帰ってきてくれて本当に感謝という言葉以外が見つかりません。

2019年12月22日追記

ルーシー失踪日記を今読み返して思うことは、ルーシーが見つかったのは白澤さんが来てくれたからだと思っています。

本当にあのままルーシーが見つからなかったら、ずっと罪の意識を抱えて過ごしていると思います。もうこの事件から3年がたちますがルーシーの顔をみると毎日思い出します。そして帰ってきてくれてありがとう、もうずっとここにいていいからねと話しています。

飼い方がこちらの希望と違うと分かった時点で「返してください」と言いたかった。でも相手が逆上して外に出されでもしたらと思うと怖くてできなかったのです。トライアル中の所有権はいくら保護主にあるといっても実質人質のようなもの。

ケージをこちらが準備したりする必要はないですね。欲しいと思うのならばそちらが準備するのが筋。これはもう私が猫達を里子に出すつもりがないからこの考えに落ち着いたのかもしれない。

今はネットで簡単に里親募集出来るようになったけれど虐待目的や精神が普通ではない人も多くいます。譲渡するときは自宅に行くのはもちろん、話をして少しでも違和感を感じたら縁がないということです。自分の直感を信じてください。

やっぱり泥臭いけれど知人に声掛けして自分の近い範囲で里親が見つけるのが一番いいと思います。あとは地元の保護団体の譲渡会に参加させてもらう。まぁこれも絶対に大丈夫とは言えないですけれどね。

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